現在ドル円為替レートが1ドル161円台の円安ドル高傾向にふれています。
これから170円近くまで円安がすすむのか、いやいや150円台へと円高になっていくのか気になるところです。
今回はこの為替レートがどういった原因で変化するのかを考えていきます。
米国の経済指標
金利の変動要因である米国の指標について解説します。
下記の指標等を基に米国の中央銀行であるFRB(連邦準備制度)が金利政策を決めています。
最初に本日7月11日21時半から発表が予定されている「CPI」と「新規失業保険申請件数」です。
1. 消費者物価指数(CPI)
CPIは物価水準の変化を示す指標であり、消費財やサービスの価格変動を示します。金融政策当局はCPIを重要な要因として考慮し、物価上昇率の目標を設定しています。高いCPIが報告されると、インフレーションの懸念が生じ、これにより金利引き上げの可能性が高まります。
2. 新規失業者数
新規失業者数は労働市場の健全性を示す重要な指標です。失業率の上昇は経済の停滞や不況の兆候と見なされ、金利政策に影響を及ぼす可能性があります。失業率が高いと、金利を引き下げて景気刺激を図ることが考えられます。
次に明日12日(金)21時半から発表予定の「PPI」について。
3. 生産者物価指数(PPI)
PPIは製品やサービスの価格変動を示す指標であり、生産業者向けの価格変動を反映しています。PPIの上昇は、コスト高騰を表し、消費者にも波及してインフレーションを引き起こす可能性があります。よってFRBは金利を上げて対処しようとします。
まとめ
金利 | 上がる | 下がる |
消費者物価指数(CPI) | ↑ | ↓ |
新規失業保険申請件数 | ↓ | ↑ |
生産者物価指数(PPI) | ↑ | ↓ |
これらの指標は米国の金利政策の決定に大きな影響を与えるため、円安・ドル高の状況に変化が生じる可能性があります。米国の金利が引き上げられると、資金の流入が増加し、その結果、ドルが買われやすくなり円安が進む傾向があります。逆に金利が引き下げられると、ドルが売られやすくなり円高が進む可能性があります。